くらし情報『50歳東大主婦が卒業、進路決意の陰にあった「毒母」の存在』

50歳東大主婦が卒業、進路決意の陰にあった「毒母」の存在

 

どん底から安政さんを救ってくれたのは「もっと楽に生きて」と助言をくれた親友らの存在、そして幼いころから親しんできた「勉強」だった。共依存についても多くの本を読み、学んだ。

「本を読んで、共依存にはわが子への連鎖の恐れがあることを知るんです。息子たちのために、自分で断ち切らなければならないと思いました」

新しいことを始め、自分の基準で判断するリハビリの日々が始まった。まず、自宅で中学生向けの塾を開講。英検や仏検にチャレンジし、海外に一人旅に出かけ、陶芸の勉強も始めた。集中して勉強していると、自分の中にこだまする母の声を振り払える。さらに素晴らしいことに、新しい世界が広がる喜びがある。
安政さんは49歳で自ら東大受験を決意。50歳での合格へとつながったのである。 

「実は東大入学後も、共依存を引きずっていました。突然パニックになり、キャンパス内のクリニックに駆け込んだこともあるし、カウンセリングや投薬も受けていて、フランスにも薬を持参しました。それが、東京で生活し、勉強に没頭するなかで『私はもうだいじょうぶ』とふと実感できたんです。

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