雪崩事故 浅井譲さん父が語った涙の胸中「夢に出てきて…」
3月27日に栃木県那須町のスキー場で起きた雪崩事故。当日は7つの高校の生徒と教師らが合同で春山登山の研修を行っており、県立大田原高校の教師1名と生徒7名が犠牲となった。「生物学を学び、絶滅危惧種を救う仕事をしたい」と夢を語っていたというのは、浅井譲さん(17)。父・慎二さん(47)は本誌の取材に無念の胸中を語ってくれた。
「“まさか”という思いでいっぱい。まだ実感が湧かないんです……。息子には『自分の思ったとおりに生きてほしい』と思ってきました。でも、うちがあまり裕福ではないことも考えていたのでしょう。
あの子はお金のかからない国立大学を目指しているようでした。生物学コースを希望していたみたいですね」
慎二さんはこれまで、父親として息子の成長を見守ってきたという。
「初めて自転車に乗れたときのことは、よく覚えています。幼稚園のころ、私が教えたんです。すぐには乗れませんでしたが、それでも頑張ってね。やっと乗れたときは私も嬉しかったものです。中学まではバスケットボール部で、背が低かったせいかレギュラーにはなれませんでした。