稀勢の里 後援者が告白!優勝の裏側にあった“決意のメール”
「実は初日からの12連勝で、千秋楽後の優勝祝賀会の準備を始めていたんです。でも13日目の日馬富士戦のケガを見て、優勝バージョンから慰労バージョンに変えようかと。まだ可能性はありましたから完全に変えることはしませんでしたが」
そう語るのは、新横綱で春場所優勝した稀勢の里(30)の後援者・前田克巳さん(69)だ。前田さんは元幕下の力士。稀勢の里の師匠である、故・鳴戸親方(元横綱・隆の里)の兄弟子だった。
快進撃を続ける新横綱の大ケガにファンならずとも肝を冷やしたが、稀勢の里は翌日の鶴竜戦に強行出場。しかし結果は、ほぼ無抵抗に近い状態で敗退した。
「その様子を見て本人にメールを打ちました。
『横綱としての責任を全うしてくれてありがとう。横綱としての人生は始まったばかりだから』とね。怪我を完全に治して次の場所に備えてほしいという思いを込めたんです」
ところが稀勢の里から帰ってきた返信メールは、思いがけないものだった。
「『あと一日、必死で頑張ります』とあったんです。驚きました。休場を拒否して翌日も出る、というだけでなく、命がけで勝ちに行くと言わんばかりでしたから。