くらし情報『親子をつなぐ“夜食の味”』

2017年4月11日 17:00

親子をつなぐ“夜食の味”

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私の母は80歳を超えております。10年前に頭の手術を受けました。無事成功し、幸いにもまだ元気で頑張っております。手先がとっても器用でして、刺繍の先生、木彫りの先生、洋陶器の先生などをやってまいりました。そのなかでも手芸はかなりの腕前。今でもお弟子さんがたくさんいます。「バラの辻」と呼ばれているのよ、と時々、自慢をします。バラの刺繍が得意なんですね。
今でこそ、おばあちゃんですが、昔は怖い人でした。よく叱られたものです。怖いけれど、この人にこそ私は才能を引き出されたと思っています。母の才能を見ながら、人間はいろいろなことができるのだな、と思ったものです。

父がその才能にやきもちを焼き、彼女を外の世界へは出さなかったので、母が有名になることはありませんでした。しかし、少なくとも私と私の弟は母を見習い、モノづくりをしてきたように思います(弟は陶芸をやっています)。よく叱られましたが、おいしいごはんをいつも作ってくれましたよ。その母親が作ってくれた夜食、学生の頃のいい思い出です。
期末試験の最中とか、遅くまで勉強していると、母さんがおうどんとかおにぎりなんかをすっと差し出してくれるのです。

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