張本智和 13歳の怪物育てた母の厳格教育「いつも謙虚であれ」
それも、凌さんの影響が大きかったようだ。
「私は智に『自慢するのはよくないことだ』と教えてきました。県大会で優勝しても『全国にはまだ強い子がいる』と言いましたし、日本一になっても『世界にはもっとすごい選手がいる』と言いました。本気で上を目指すなら、自慢している余裕なんてないんです。あの子もそれをわかっているようで、学校ではいっさい卓球のことは話しませんでした」
試合に勝っても常に謙虚であれ。それは中国語で“立派な人”を指す「大人」になってほしいという教えだった。14年春には父・宇さんとともに帰化。姓も張から張本にかわった。
「“智和”という名前は、主人と2人で決めました。あの子は日本で生まれて、本当にいろんな日本の方に支えてもらいました。だから名前にある“平和の和”のとおり、これから世界に羽ばたいて日本と中国の架け橋になってくれたらうれしいですね」
世界中を驚かせた13歳の怪物。母の夢がかなう日も、遠くないかもしれない。
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