「戦争はイヤだという国民の“祈り”」…憲法9条のポイントを解説
『私たち国民は、国や政府が権限をふりかざして戦争を始めたり、武力を使うことを、永久に棄てました』。つづいて2項は、『戦争放棄という目的を達するために、軍隊や戦力は持ちません。国が戦争する権利も認めません』となります」
そしてこの9条のポイントを、次のように説く。
「ここで大事なのは、『永久に放棄する』のみならず『軍隊や戦力を持たない』『国が戦争する権利も認めない』と誓ったこと。この部分こそが、世界で類を見ない“平和憲法”といわれるゆえんなのです」
今年5月3日で「施行70年」を迎えた日本国憲法。「その条文を熟読するのと同じくらい重要なのは、『どうやってできたのか』を知ることです」と谷口さん。
「第二次世界大戦で日本の敗戦が濃厚だった’45年7月、連合国から日本の降伏条件を示す『ポツダム宣言』が発表されました。それは『天皇制の廃止』に加え、『民主主義や基本的人権の尊重』『平和的政府の樹立』=『軍隊の解散』を要求する内容でした。
日本政府はこれをすぐに受け入れず、広島、長崎に原爆が投下されたのです。