渡辺真理 自宅療養の両親と過ごす17年、迎える50歳の誕生日
「正直に申し上げると、私、『介護』してるという意識はないんです。気づいたら療養の季節を迎えた両親にどう向き合うかは、全く人それぞれ、私は勝手にそばにいますが、親はうっとうしいと思ってるかもしれないですよね(笑)。『介護』と総称することで、認識が広がって共有できるよさはあるけれど、結婚にも恋愛にも働き方にも100人いたら100通りあるように、介護される側とする側にとっての心地よさを日々、一緒に探っていく作業なんだと感じます。私自身、その中で前に進む力や忘れ難い思い出が蓄積されていく……。だって、恋愛だってクタクタになって『もうイヤ!』って思いません?それでも、限りないうれしさとか切なさ、痛手すらその後の糧になったりするわけで」
こう話すのは、アナウンサーの渡辺真理さん(50)。’90年、TBSに入社『モーニングEye』『筑紫哲也NEWS23』と、同局の看板番組のキャスターを歴任した後、フリーに転身。さまざまな人気番組で活躍してきた。一方、私生活では’98年、父親(’14年に他界)、続いて母親(現在、要介護5)を自宅で介護する生活を、現在まで続けている。