サニブラウン「夢の9秒台」へと導くスパルタ母の“神人脈”
6月24日~25日の陸上日本選手権で男子100mと200mの二冠を達成し、一躍陸上界の主役に躍り出たサニブラウン・ハキーム(18)。雨の中のレースで10秒05を記録し、日本人初の100m9秒台へ期待も高まる。
ガーナ人の父譲りの、187cmの体躯を活かした走りが持ち味のサニブラウン。しかし彼を成長させた一番の立役者は、母・明子さんだという。城西中・高陸上部でサニブラウンを6年間指導した、山村貴彦監督が語る。
「彼の生活や食事については、お母さんが全面的に面倒を見てきました。栄養士さんを学校に呼んで、父兄向けに食事の指導をしていたのですが、お母さんは熱心に参加していました。あのお母さんなくして今のハキームはないです」(山村監督)
実は明子さん自身も、福岡・宗像高校時代に100m走と110mハードルでインターハイに出場したスプリンター。
母校の恩師もこう語る。
「高校時代から喜怒哀楽のはっきりした子でね。応援席で本人より目立っているのも、彼女の熱血さゆえです。サッカー少年だった息子に陸上を勧めたのも、米国留学を後押ししたのも彼女だとか。