“パラサイト孫”のため食費節約…高齢者たちの悲惨な肉声
子育てが終わり、悠々自適な老後を楽しむはずが、待っていたのは子や孫に“パラサイト(寄生)”される日々。いまや社会問題化しているという、親子共倒れの実態とは−−。
今年6月に発表された内閣府の調査によれば、60歳を過ぎても18歳以上の子や孫の生活費を一定以上負担している人が2割もいたという。この結果についてファイナンシャルプランナーで「働けない子どものお金を考える会」代表の畠中雅子さんは、次のように語る。
「子や孫の生活費の不足分を補っている親は、2割どころか、もっと大勢いると思います。本当に困窮している親御さんは調査には答えないケースも多いですからね」(畠中さん)
パラサイト破産が増加している背景には、正社員になれなかったり、ブラック企業に就職してしまい長く働けなかったりなど、低収入ゆえに「親に頼らざるをえない若者・中年世代」が増えていることもあるようだ。
総務省が毎年9月に公表している、親と同居する35〜44歳の未婚男女の数は約300万人で、年々増加している。