【韓ドラの凄ワザ】大ヒットドラマが変えたパク・ソルミの人生
期待された大作『黄金のリンゴ』(’05〜’06年・KBS)も激動の時代を生き抜く4姉妹の長女という役は本人には全く不適格で、どう考えても家族のために自分を犠牲にして耐え忍ぶというタイプには見えない。一番相応しいのは、勝手に家を飛び出して誰かと同棲しているような配役で、その意味では、『冬のソナタ』のユン・ソクホ監督は最初からこの女優のキャラクターを見抜いていたのかもしれない。
パク・ソルミは、’13年にハン・ジェソクと結婚、出産を経て、最近久しぶりの出演作『町の弁護士チョ・ドゥルホ』(’16年・KBS)で主人公の別れた妻を演じているが、これが『冬のソナタ』以来、初めて得た適役かもしれない。実年齢も39歳で、さすがに容姿には年月が加わっているが、ドラマの役柄としては最適の年齢ともいえる。ここではかつての意地悪な言動は影を潜め、離婚した後は一人娘の親権を勝ち取り今も弁護士というキャラクターを無難に努めている。離婚する前の回想は幸せな時間として描かれているが、それを完全に消し去るところまではいかない内的な葛藤もうまく演じている。
韓国でも、大ヒットドラマに出演したからといって決して順風満帆な俳優キャリアが保障されるわけではない。