【ポップな心霊論】「事故物件を内見したときのこと」
その霊能力のために、楽屋では霊視を求める先輩芸人たちが行列をつくることもあるという、よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属の“霊がよく見える”ピン芸人・シークエンスはやとも(26)。『ポップな心霊論』は、彼が人生で見てきた霊たちや霊現象などを紹介していくコラム連載!
【家族で事故物件の内見に出かけたときのことです】
この連載でも何度かお話ししていますが、昨年実家が火事で燃えてしまいました。その後、車上生活をしながら、新しい家を探していたんですが、初期費用を抑えようと思うと、事故物件くらいしか選択肢がないんですよね。まあでも、僕も親父も霊は見慣れているので、とくに気にすることもなく内見に出かけました。
物件に到着すると、不動産屋さんの女性が車を止めに行くと言うので、僕と父と母の3人で、先に部屋を見に行ったんです。部屋に入って見ると、事故物件とはいえ、間取りも申し分ないし、日当たりもよくて。いい部屋だなーと思っていたら、背後から「ここ、いい部屋じゃないですか?」と不動産屋さんの声がしました。
「たしかにいい感じですね」「とても住みやすいですよ」なんてやりとりをしているうちに、僕はすっかり住む気になってしまって。
親父に「ここいいんじゃない?」と声をかけたんです。でも親父は「うーん……」となぜかぜんぜん乗り気じゃない。不思議に思っていると、「ここにしましょう」と、不動産屋さんが手をぎゅっと握ってきたんです。
僕に気があるのかも、なんてドキッとしたのもつかの間、急に手を握る力が強くなって「ねえ、ここで一緒に住みましょうよ」と。その瞬間、ガチャっと玄関のドアが開く音がして「お待たせしました!」と本物の不動産屋さんが入ってきました。僕が話していたのは、その部屋に住んでいる霊だったんです。親父にはすぐ正体がわかったみたいですが、それなら早く教えてくれって感じですよね。
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