“自虐愛”溢れる名古屋本…地域で愛されるご当地ベストセラー・前編
■北海道『札幌乙女ごはん。コミック版2』(著・松本あやか/編集・エアーダイブ/Dybooks)
恋も仕事も「食」も前向きに頑張る、北海道の女性たちのリアルを描く人気コミック続編。
「ヒロインが好きな人や友人と出かけるお店の料理が、詳しく紹介されています。ほかに根強い人気なのは、日本ハムファイターズやコンサドーレ札幌のご当地スポーツもの。昨年、日ハムを日本一に導いた大谷翔平選手の本がその代表です。“雪の妖精”といわれる、北海道に暮らす小鳥シマエナガを撮影した『シマエナガちゃん』(小原玲著・講談社)の写真集も売れていて、見ているだけで癒されます。北海道在住の作家・桜木紫乃さんの小説も常に反響がりますね」
■東北『命のまもりびと秋田の自殺を半減させた男』(著・中村智志/新潮文庫)
自殺率ワーストの秋田。助けを求め、駆け込んできた人に笑顔と心のこもった言葉で灯をともし、自殺者を半減させた佐藤久男氏による「生きる支援」のドキュメント。
「東日本大震災の作品が多く、復興への思いや、このルポルタージュのように命の大切さをつづった本がよく売れる東北。