くらし情報『未来をノートに託して…白血病で逝った20歳女性の壮絶闘病』

未来をノートに託して…白血病で逝った20歳女性の壮絶闘病

 

「抗がん剤治療とともに骨髄移植もしなければ助からないと言われて……。でも、逆に、移植すれば治る。そんな希望が持てたんです」(麻紀さん)

妹から骨髄提供を受け、里菜さんの病状は一気に改善する。中3の2月に退院し、中学の卒業式に間に合った。

退院したとはいえ、完治したわけではない。里菜さんは、数値的に白血病細胞が確認できなくなった“寛解”の状態だった。免疫力が落ちているため感染リスクは常につきまとい、再発の可能性もある。進学先を決めるとき、「病いを抱えた生徒を受け入れた前例がない」と、入学を拒む高校が相次いだ。


進学したのは、車で10分ほどの距離にある私立秀明八千代高校だった。里菜さんは、高校生活に邁進していった。高1の10月には1カ月間、イギリス留学にも行っている。麻紀さんとしては「生き急いでいるの?」と思うほど、里菜さんは、青春の日々を全力で過ごしていた。

ところが――。高2の6月ころから里菜さんの体調が悪化。白血病の再発だった。2度目の移植手術は、‘14年3月。

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