なんとなく殿方と将来を約束するのが怖いのよね、と。彼女の気持ちが、痛いほどよくわかります。一緒ですね、と言って笑いあいました。恋愛というのはある種、約束事ですからね。この約束がお互いを縛りあうわけです。不倫は約束を破るから生じるわけです。相手が自分を裏切ったら、と思うと二の足を踏んでしまうのは当然です。恋愛が怖くなり、本気になれません。
どこかで恋愛を遠ざけてしまう傾向になるわけです。同時に、恋愛に落ちたらまた恋愛に振り回されて自分を失ってしまうのではないか、と不安にもなるわけです。
それでも、損得はこの際関係なく、いつまでも恋はしていたいと思っています。二の足は踏んだとしても、この年齢に相応しい恋愛をしていたい。それが若さを維持する、長生きのコツだと思うのです。愛に傷ついた人間たちが再び愛に生きるようになるために必要なものは何でしょう?わたしはそれを探しています。
さて、レシピに参りましょう。恋とは無縁の家族愛の一品です。
チキンのトマト煮込みをご紹介します。これも辻家の定番です。ちょっとした家族パーティなどにもたいへん便利ですよ。
材料4人分:骨つき鶏もも肉4本、プチトマト600g、玉ねぎ中3個、固形ブイヨン1個、にんにく4片、バジルの葉7~8枚、白ワイン1カップ、オリーブオイル大さじ4、トマトペースト大さじ2、醤油大さじ1、砂糖大さじ2分の1、塩・こしょう適量。