出産時、立ち合いに召喚されたある人物 『まめ日和』第82回
日曜日の夜に突然破水した私。
痛みのあまりパニックに陥りながらも周囲のあたたかい支えにより、無事受付を終えたところまでが前回までのお話。
そして今回。ゆめこ出産編第二弾です。
検査を受けて、分娩前室のベッドに横たわった私は
陣痛の強さと間隔の短さから、ゆめこが生まれるまでそう時間はかからないであろうことを悟りました。
助産師さんも同意見。長く見積もって1時間ほどだろうとのことでしたので、そうと決まればすることはひとつ。
腹ごしらえです。
出産はとにかく体力勝負。前回の出産で嫌というほどそれを思い知らされたので、破水したことを母に伝える際におにぎりを病院に持ってきてくれるよう頼んでいたのです。グッジョブ私!
夫にはまめのサポートを任せることにして、荷物とおにぎりを持った母を分娩前室に召喚です。
激しい痛みに耐えつつ、痛みが引いたわずかな時間におにぎりをパクつく。
それを20分ほど繰り返した頃でしょうか。
明らかに質の違う痛みが全身を貫きました。
一気に緊張感が高まり、騒然とする室内。
ゆっくりと分娩台へと形を変えるベッド。