ムダ遣い防止法を専門家が提言「買い物は午前中に男性と!」
’17年のノーベル経済学賞を受賞したのは、「行動経済学」の権威、シカゴ大学のリチャード・セイラー教授(72)だ。行動経済学とは、経済学に心理学などの要素を加えて読み解く学問。その彼が提唱する「ナッジ理論」が、いま世界中で大きな注目を集めている。
「“ナッジ”には、『人の脇腹を肘で優しく突いて、人に注意を喚起する』という意味があります。これは強制するわけでも、自由に任せるわけでもなく、その中間。人間の心理をうまく利用して、有利な方向へと“緩やかに誘導”するというものです」
こう語るのは、行動経済学に詳しい、経済コラムニストの大江英樹さん。ボーナスが支給されたり、バーゲンセールがあったりで、財布のひもが緩みがちな、これからの季節。この「ナッジ理論」をはじめとする行動経済学を、ちょっと知っているだけで、ムダ遣いや衝動買いは防げると、大江さんは言う。
「まずバーゲンセールというのは、お店が儲かるからやっている。損をするための商売など、どこのお店もやりません。これが大前提です。