新聞記者から女社長に!「突っ張り棒」売上8億円UPの逆転劇
「正直、入社してすぐに『このままではマズイ』と感じました。突っ張り棒がいちばん売れていた時期は’95年、弊社には50億円もの売上高がありました。でも、それが14億円にまで下がっていたんです。社内の雰囲気も、どこか暗くて……」
競合他社の参入により、価格競争が激化。同社には2,000円以上で販売していた製品もあったが、気づけば100円ショップにも突っ張り棒が並ぶ時代になっていた。コストカットにばかり労力が割かれていて、社員も疲弊していたという。
「当時、私自身が『使いたい』と思うおしゃれな突っ張り棒が自社商品にはなかったんです。だから、なんとしても『突っ張り棒=ダサい』というイメージを覆したかった。
それで月に何度も、社内会議を開いて、社員から新商品の企画を募りました。それまではいなかった女性のプロダクトデザイナーも雇って、価格競争に巻き込まれない商品をつくろうと、みんなでアイデアを出し合ったんです」
そうして生まれたのが、一本の突っ張り棒を“線”に見立てて空間をデザインする「DRAW A LINE(ドローアライン)」