「傷負っても笑顔」『科捜研の女』制作陣語る沢口靖子の女優魂
「今でこそ沢口さんもこの作品を『代表作』と言ってくれていますが、当時は“東宝のお姫さま”が、東映に初めていらしたという緊張感がこちらにはありました。17シーズン目ともなると、お姫さまからタフな求道者に変貌を遂げた気がします」(塚田)
シーズン15から参加している藤崎絵三氏(35・テレビ朝日)は、沢口の人柄について――。
「女優然とした威圧感がなく、謙虚に対応してくれるんです。撮影をこなすだけでもすごいことですが、コンディションを整えるためにウオーキングも始めたと聞きました」(藤崎)
『科捜研の女』の撮影は、夏から3月半ばまでかかることもあり、朝は6時入りと早い。過酷な撮影内容にも、沢口はつねに前向きに取り組んできた。
「猛暑の京都で、防護服を着てビニールハウスの中に入ってもらったんです(シーズン13)。そのときも『暑いですね~』と笑って応じてくれて。今期は、手首を縛って、肉と一緒につるされるシーンを撮影。
縛ったときの傷が残ってしまったんですが、本人は文句ひとつ言わなかった」