落合夫人が明かす“福嗣くん”壮絶イジメと葛藤の過去
だめだなあ』って……。けがの影響ですね。野球は諦めざるをえなかったです」
いじめが原因で、一時不登校にもなった。
「毎日毎日、ベランダに出て『死にたい、死にたい』って言うの。私は福嗣に『どうやって死のうか?かあちゃんも一緒に死んでやるよ』と。ああでもない、こうでもないと10くらい死に方を考えたら、そのうち死ぬ気がなくなって」
福嗣くんは一通の手紙を信子さんの枕元に置いた。《ホントは死にたいんじゃなくて『解決』したい》。福嗣くんの叫びだった。
「落合が打てないと『お前の親父のせいで負けた』と言われるし、打ったら打ったで、いじめられる。『父ちゃんの子なんかに生まれなければよかった!』って叫んで、落合と取っ組み合いになったことも……。籍を抜いて『落合』の名前を捨てようって思ったくらいに追い詰められました。でも、やっぱり落合の名前に誇りを持っているんでしょうね。福嗣は嫌だと言ったの」
親子がぶつかり合い、苦しみながら出した答えは、『落合』として生きていくことだった。