年収800万円以上を狙い撃ち…来年4月「控除枠縮小」の影響は
安倍内閣と与党・自民党が、2018年度の税制改正で、所得控除の見直しを図る方向であることがわかった。これにより、来年4月から年収800万円以上のサラリーマンを狙い撃ちにした“増税”がおこなわれるという。
「年収ベースで800万円を超える世代というと、一般的に勤続年数の長い40代以上が多いと思われます。源泉徴収の対象となるサラリーマン約4,800万人のうち、約430万人、およそ“10人に1人”が該当します」
こう話すのは、国の税制に詳しい経済評論家の加谷珪一さんだ。では、どのように増税されるのか。
「全納税者が対象の『基礎控除』は、課税対象となる収入から現状で『38万円』分を差し引く制度です。今回の改正では、これが『50万円』に引き上げられる見通しです。これにより、サラリーマン、自営業、年金受給者すべてがいったん“減税”となります。
しかし現状で『65万~220万円』と年収によって幅のあるサラリーマン向けの『給与所得控除』の額が、どの年収層でも軒並み引き下げられ“増税”となるんです。