美輪明宏さんが選んだ「'17年を彩った大和撫子たち」
という意味がありますが、私はそれに理性的で、謙虚、上品であることが、とても大切なことだと考えております。そしてそれが’18年に尊敬される女性になるために必要なこと。
理想は柳原白蓮、江木欣々らと共に、“大正三美人”といわれた九条武子夫人でしょうね。彼女は教育者であり、歌人としても有名です。着る物の趣味がよく、知識、教養も豊富。そして何よりも上品であること。敬語をきちんと使い分け、歩き方から座り方、指使いからお皿やお箸の持ち方まで気品がある。日本舞踊ではないけれど、ちょっとしたしぐさがエレガントで絵になる女性です。
知識、教養においても、政治経済の分野にも詳しいのですが、そういうことを自らひけらかそうとはしません。他人から聞かれれば答えるような控えめな性格だったそうです。品格のない方は、聞かれもしないのに自分から知ったかぶりをして、しゃしゃり出てきます。そして相手を説き伏せようとする。そんなはしたないことをするようでは、だれからも尊敬されません。
自分の感情や本能を理性で制御できる人。これは男女共に、いちばん難しいことであり、それが麗人になるための条件でもあるのです。