なぜカビは冬の部屋が好きなのか…窓&寝室で大爆発中!
「冬は夏にくらべて乾燥しがちなのは事実ですが、部屋のなかは意外と温度が高く、最近の家屋は20度前後を保っていることが多い。そして、人間にとっての心地よい環境とカビにとってのそれは、よく似ています。冬でも暖かく快適な部屋には、カビも生えるんです」
そう話すのは、衛生微生物研究センター主席研究員の李新一さん。微生物による被害を防ぐ調査研究に従事している“カビマイスター”は、こう続ける。
「そもそも、カビはどこにでもいます。今ここにも、空気中にも浮遊していますが、小さすぎて見えません。が、カビが家のどこかに落ち着き、そこがカビにとって心地よい場所だった場合、菌糸を伸ばして成長し、姿を現します。食品や革製品などの自然素材に生えやすいですが、壁紙やゴムパッキンなどに生えることもあります」(李さん・以下同)
家庭にいる代表的なカビは、発酵食品にも使われるコウジカビ、食品での発生例が多いアオカビ、そしてバスルームやゴムパッキンで増殖するクロカビだ。
アオカビやクロカビが増殖すると、アレルギー反応を起こすこともある。