北野武が惚れた大杉漣さん 演技に込めた“言葉超えた存在感”
2月21日に急性心不全で亡くなった大杉漣さん(66)。大杉さんといえば、北野武(71)が監督を務める「キタノ映画」の常連だった。
初めてのタッグは93年の映画「ソナチネ」。同作のオーディションはわずか2秒だったという。というのも、大杉さんがオーディションの時間を1時間間違えてしまったためだ。しかし「使ってみないとわからない」と思い、北野は起用に踏み切る。
09年のインタビューで、当時を回想した北野。大杉さんのキャスティングは「成功だった」と明かしている。
「最初はそんなに出番もなかったんですけど、撮ってるうちに『この人いいな』って思って、『漣さん、悪いけど、もうちょっと出て』って言って」
あまり現場では多く言葉を交わすことはなかったというが、北野は大杉さんのことを高く評価していた。キタノ映画は一発撮りが基本。緊張感もあり、リアリティが出る。そういったシチュエーションのなかでも大杉さんにはほとんどNGがないと昨年10月のインタビューで、北野は語っている。
「キレイにセリフが言えなくても、そういう芝居に見える。