くらし情報『荒木大輔「今の僕があるのは妻のおかげ」』

荒木大輔「今の僕があるのは妻のおかげ」

しかし、当時のヤクルトは万年最下位。負け続けるということは、僕が打たれるということです」

精神的にも、つらいプロの洗礼を受けた荒木さん。打たれてはファームで調整して、1軍に戻るという、行ったり来たりの日々が続いた。

それでもプロ3年目の’85年、6勝をあげた荒木さんは、’86年の開幕投手に選ばれた。オールスター戦ではファン投票1位で、先発投手。’87年にはプロでも一流投手の証しとされる10勝を挙げ、さらなる活躍が期待された翌’88年、シーズン途中で右肘をケガ。戦線を離脱する。

「いつからなのか定かではありませんが、どこかで確実に、腱が切れていたわけです」

8月、アメリカのスポーツ医学の権威・ジョーブ博士の手術を受けた。
切れた右肘じん帯の代わりに、左手首の腱を移植した。

「手術は成功しましたが、ジョーブさんに渡されたメニューを見ながら一人でリハビリをしているうちに、移植した腱がまた切れていたことがわかったんです」

当時は専門のスタッフなどいないなかで復帰を焦るあまり、リハビリを急ぐ気持ちもあったという。

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