『越路吹雪物語』じわじわ人気に…友人が明かす彼女の真実
「後に、岩谷さんは『あの人は不眠症だから起こされるのが嫌。撮影も嫌。現場でも朝から晩までふくれっ面でけんかばかり。詞を書く時間なんてありませんでした』と振り返っていました」(田家さん)
■舞台前の緊張を和らげてくれたおまじない
大スターとして舞台上でも堂々と歌い上げる越路さん。しかし、2人の共著作『夢の中に君がいる』で、岩谷さんは意外な一面をつづっている。
《楽屋にいる彼女は、めったに笑うこともない一人の神経質な、か弱い女性だった。「私は、ふるえている哀れな小鳩よ」と、いつも言っていた》
「舞台袖では、岩谷さんが越路さんの背中に指で“虎”と書き、ポンポンと3回たたくおまじないをして、いつも送り出していました」(田家さん)
■越路さんの“恋愛経験”が歌詞の元ネタに
「人を傷つけてしまうから、恋愛は苦手。歌の中で恋をしているから、十分なんです」
そう語っていたという岩谷さん。
昭和43年にヒットした、ピンキーとキラーズの『恋の季節』を作詞するときは、越路さんの恋バナが役立った。