施設介護より“安価”な在宅介護の「忘れてはいけない負担」
よりも5年ほど延びることを想定し、92歳(93歳の誕生日の前日)で亡くなったと仮定している。
■段階的に介護度が上がっていったケース
一人暮らしのCさんは、買い物や風呂掃除など不便を感じ始めて、84歳のときに地域包括支援センターに相談。要介護認定調査等を経て、要介護1と認定された。それからは週2回ずつの通所介護、訪問介護の生活になった。
ところが86歳で脳梗塞に。偶然、近くに住む娘夫婦が遊びに来ていたため、早期に発見され大事には至らなかったが、一部まひが残り、要介護2に上がった生活を2年続けた。
そして要介護3の2年、要介護4の3年間は、家族の支援もあって在宅介護を継続したが、平日はほぼ毎日、訪問介護か通所介護、家族の介護負担軽減のため短期入所を組み合わせた。最終的に92歳で、老衰のため自宅で生涯を終えた。
Cさんの場合、介護費用は当初、要介護1ということもあり、訪問介護と通所介護を合わせても月額約1万730円ほどだった。しかし、要介護3に引き上げられると短期入所費用も加わり、介護費用は月額約2万6,930円に、要介護4では月額約3万800円までに跳ね上がった。