2018年4月3日 17:00
イスラム料理×豚肉!?「掟破りのクスクス」(辻仁成「ムスコ飯」エッセイ)
ご縁というのはすごいですね。人生というものはどんどん人が入れ替わっていきます。誰がシナリオを書いているのだろうと思うほど絶妙なタイミングで出会いが巡ってくる。突如現れたように思いがちですが、そうではありません。人生を積み重ねていく中で縁が縁を呼び込み、新しい出会いを連れてくるのです。出ていく人、やって来る人、この繰り返しの中でご縁という円は大きく育っていきます。良縁に巡り合うためには一生懸命生きることが大事。そして、縁を逃さないようにしっかり周囲を見渡すことも大事でしょう。
それが本当のご縁かそうでないものかを見極める力も必要になってきます。
良縁を招けるかどうかは、その人の生き方にかかっているのです。人間の一生というものはこのご縁によって出来ていると言っても過言じゃありません。災いを連れてくるご縁もあります。でも、それはそれで無駄ではない。ちゃんと意味があるのです。なぜそうなったのかを考えてみると、自分の至らなさや良くない面も見えてきます。人は自分を映す鏡ですからね、自分が変われば出会う人も変わるのです。
幸せを連れてくるご縁を逃さないために、私たちは謙虚に誠実に、つねに心を開いておく必要があるでしょう。