2018年4月13日 11:00
孫のために老後破産も……孫にかかるお金は“見える化”せよ
「いろいろ物入りな新学期が始まりました。おばあちゃんはおねだりされがちな季節ですね。’12年に電通が行った調査では、年間かかる“孫経費”は平均11万円にもなるそうです。《たくさんお金を払ってあげる=いい祖母》という幻想に悩んでいる人は多いのです」
こう話すのは『孫ができたらまず読む本』(NHK出版)の著書もある、家族問題評論家の宮本まき子さん(70)。こうした背景には、子ども世代の晩婚化、祖父母世代の長寿化も関係しているという。
人口動態調査によると、女性の初孫誕生時の年齢は、’61年では55.4歳なのに対し、’09年では60.5歳と5年も遅くなった。だが一方、孫誕生から平均寿命までの期間は、約18年から約26年に延長されているのだ。
「結果、体力や資金力が続かなくなった祖父母が『孫お断り』宣言をして、断絶してしまうことも。
でも、孫は理屈抜きにかわいいし、その成長だって見守りたいのが祖父母の本能。大切なのは“心身の余裕がある状態で、かわいがる”ということです」(宮本さん)