『渡る世間』女優・中田喜子語る「DIYで変わった私の人生」
これから迎える人生の後半戦には、新しい「自分らしさ」と出合うための趣味が必要。それは浮き沈みの激しい芸能界を生き抜いてきた大女優でも同じこと。その活躍の陰にあった意外な「趣意」の存在とは。
「私がDIY(家具などを手作りすること)にハマったのは、20代前半。仕事でヨーロッパへ行ったことがきっかけでした。若いご夫婦のご自宅で、手作りのキッチンを見せていただいたんです」
こう語るのは、女優の中田喜子さん(64)。ヨーロッパでは階段だけ、キッチンだけなど、家のパーツが店で売られており、その夫婦は自分たちで自宅をリフォームしていた。
「素朴なキッチンでしたが、『お金をかけずにここまで立派なものが作れるんだ』と衝撃を受けました。
そして、自分でもやってみたい、自分なら何ができるかと考え、帰国後すぐに、壁紙を貼り替えてみることに。当時はハウツー本もありませんでしたから、文字どおり手探りでのスタートでした」(中田さん・以下同)
そのほかにも、中田さんは汚れた木製の家具にやすりをかけてきれいに塗り直したり、いすの座面を張り替えたり。