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アメコミ映画が苦手な人こそ見て!「中年ヒーローの家族物語」

女性自身
アメコミ映画が苦手な人こそ見て!「中年ヒーローの家族物語」


 

『お笑い』→『海外ドラマ』→『マンガ』→『ラジオ』の4ジャンルを週替わりで、そのスペシャリストが“最推し番組”を指南する『今週の萌えガタリ』。今週は『海外ドラマ』ということで、『BAILA』『日経エンタテインメント!』ほか各種媒体に映画・海外ドラマのレビューやコラムを連載中の今祥枝さんが最推しドラマを紹介!

 

【最推し海外ドラマ】『ブラックライトニング』

 

ハリウッドでは、アメコミを原作としたヒーローものの映像化作品が百花繚乱!公開中の『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は、おなじみのヒーローが大集結する一大イベントムービーとなっています。

 

でも、アメコミってキャラクターが多すぎて難しそうとか、何作品もチェックしないと物語がわからないからと、腰が引けてしまう人も多いかも。そこで入門編としておすすめなのが、お気楽かつ単体で楽しむことができるドラマ『ブラックライトニング』です。

 

ブラックライトニングは、アメコミ界のヒーローの中では、若干マイナーなキャラクターで、正体は高校の校長として地域の人望も厚いジェファーソン・ピアース。彼が育った地区は犯罪や殺人が多く、父親を殺された過去があり、9年前にヒーローを引退したという設定です。

 

このジェファーソンがいい味を出していて、中年の悲哀をまといつつ、包容力のあるキャラクターは好感度満点!学校では生徒の目線に立って、時に厳しく、しかし愛情を持って接する姿には、どこか懐かしの金八先生のようなノリも感じられたり。

 

一方、家庭では2人の娘、アニッサとジェニファーの良き父であろうと努力し、愛する元妻リンとは復縁を熱望中。
そんな中、かつてブラックライトニングが鎮静化させたはずのギャング集団100(ハンドレッド)が再び活発化。街の治安は悪化の一途をたどる現状に、住人たちからブラックライトニング待望論が盛り上がります。ジェファーソンはニーズに応える形で、渋々ながらも覆面ヒーローとして復活を遂げることに。

 

ブラックライトニングは、電気を操り、電撃を食らわせて相手を倒すスーパーヒーローです。中年になったジェファーソンは、もう年だから「肉体的にも精神的にも辛い」と弱音を吐きまくり。さらに、倒しても倒しても悪には限りがなく、以前のようなハードなヒーローライフに戻ったら、元妻との復縁が遠のくことも懸案事項。ですが、長女・アニッサの「学校の生徒だけが、私たち家族だけが安全なら、それでいいの?パパは同胞を見捨てるの?」という、強い正義感に心を動かされ本気になります。

 

後に、アニッサはサンダーとして覆面ヒーローの仲間入りを果たすのですが、父娘でビリビリと悪者相手に電撃を放つ絵面のかっこよさ!誰が見ても正体を見破られそうなコスチュームで、派手に見えを切りながら、生身の人間らしいアクションを繰り広げるくだりは、うおおおおっと手に力が入ること間違いなし。


 

ありえないほどドラマの質が向上し、複雑でハイエンドな作風が好まれる昨今。家族と力を合わせて、あくまでも街単位の平和を守ろうとするピアース一家の物語は、シンプル・イズ・ベスト。「正義ってかっこいい!」と、素直に興奮し、心からエールを送りたくなる快作です。

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