2018年5月26日 16:00
部下は“猛者”700人!陸自初の女性連隊長・澤村満称子1等陸佐
4月下旬。東北・宮城は桜の満開を迎えようとしていた。陸上自衛隊大和駐屯地から10キロほど車で走ると、山あいの深い林の中にだだっ広い平地と草原がぽっかりと現れる。王城寺原演習場だ。
そこで、陸自専用の四駆に乗り換え、演習場内のデコボコ道を進む。ときおり銃声が聞こえてくる。いままさに演習の真っただ中のようだ。四駆で10分ほど走ったあたりだろうか。
迷彩色のテントが目に入った。中に入ると、迷彩柄のユニホームとヘルメットの女性がこちらを振り向いて直立。
「ようこそ、遠いところまで」
キビキビとした声は女性だが、顔は服装と同じく迷彩色のメークがほどこされている。黄、黒、緑の太いラインが左斜めに顔を縦断していて、その表情は全く読めない。名刺にはこうあった。
《陸上自衛隊第6後方支援連隊連隊長1等陸佐澤村満称子》
澤村さん(46)は、山形、宮城、福島3県の防衛、警備、災害派遣に従事する第6後方支援連隊約700人のトップに立つ。陸上自衛隊初の女性連隊長だ。昨年8月、現職に就任。
階級の「1等陸佐」は、国際的には「大佐」