「寝る直前にしか子どもと話せないことがある」杏さんが親子1対1で旅をしたい理由
自他ともに認める旅行好きの杏さんが、初めてパリへお子さんたちを連れて旅したとき、双子は3歳4ヶ月、年子の長男は1歳10ヶ月。日本から一緒に向かった友人や、パリに住む友人、パリの自宅に泊めてくれた友人など、多くのお友達が杏さんたちの19日間におよぶパリ滞在を一緒に楽しんでくれたといいます。
その充実した旅日記をまとめた『杏のとことこパリ子連れ旅』がこのたびポプラ社より刊行されました。これを記念して、杏さんに子連れ旅の極意を聞きました。
『杏のとことこパリ子連れ旅』ポプラ社
ーー初めての子連れパリ旅では、お子さんたちがまだ3歳と1歳でした。食事は心配ではありませんでしたか?
杏さん(以下、杏)独身時代からパリにはよく行っていて、アジア系スーパーや和食屋さんもあることはわかっていたので、それほど心配はしていませんでした。子どもたちと一緒に友人の家に間借りさせてもらうスタイルの滞在で、あらかじめ日本からお米やお茶も持っていき、キッチンを借りて料理させてもらうことも多かったです。その選択ができる環境はありがたかったですね。
ーー旅先でのお子さんたちの健康維持や衛生面で気をつけていることは?
杏旅行の前にはいつもかかりつけの小児科で相談して、何かあったときのためのお薬をもらっておくことと、出発の数日前から家族全員で整腸剤を飲んで体調を整えておくことですね。旅先では、体調を崩さないように基本的なことを意識しています。
水分はこまめにとる、汗をかいたら脱がせて寒ければ着せる、部屋の湿度を保つため洗濯物を夜干して寝るとかですかね。洗濯は、バスタブがあればちょっとお湯を溜めて足で洗濯してみたり、揉み洗いができるウォッシュバッグを持参したりしています。
ーー旅先って、地味に「トイレ問題」も気になるのですが……。
杏パリをはじめ海外のトイレ事情も、特に子どもを連れていける範囲での清潔感は年々上がっている印象です。便座がないトイレに、直で座って……みたいなことは多いですけど、まあ汚れたら手をよく洗おうかな、ってぐらいでしたね。
ーー子連れ旅の目的地選びで、杏さんが基準にしていることは?
杏そこに新しい経験や美味しいものがあるかという感じですね。パリに移住してからも、スペイン、インド、ベルギー、ベトナム、フィンランドなど、様々な場所に子どもたちと行きました。
ーーお子さんたちには旅を通じてどんなことを感じてほしいとか、大人になったときにどんな記憶として残っていてほしいとか、杏さんの考えを教えてください。
杏特に狙いはないんですけど、今そのときに刺激があるっていうことを大事にしています。何かに繋がらなくてもいいんです。今、この場この場で、興味のあることとか、行った場所の景色とか、知らなかったことを見るというだけで良い刺激になると思います。そのときどきを楽しみたい、という感じかな。
ーー特に印象に残っている土地はどこですか?
杏それでいうとインドですね。
子ども用にできるだけ辛くなさそうな料理を探して注文したのですが、子どもたちは大人用に頼んだスパイス入りの方が旨味が強くて美味しかったみたいで。
ーーフィンランドには家族で3ヶ月の長期滞在をしたそうですね。
杏今まで経験したことのない「雪国での暮らし」がとても新鮮でした。子どもたちは何もなくても雪と氷さえあればずっと楽しそうで。3ヶ月間、日本からもフランスからもいろんな友人が訪ねてきてくれて、みんなで寝泊まりしてすごく楽しかった思い出です。
ーー今はもうお子さんたちも小学生になられて、旅の相棒というか、頼もしさを感じる場面もあるのでは。
杏そうですね。たとえば1人1つのスーツケースを持ってくれるようになって、そういったところはすごく頼もしくなってきたなと思います。ーー双子と年子の3人きょうだいで、それぞれ自己主張があるかなと思うのですが、旅先できょうだい喧嘩が勃発……なんてこともありますか?
杏旅先に限らず、年が近いと毎日やっぱり何かありますね(笑)。この間はお互いを変なニックネームで呼び合って喧嘩になっていたんですけど、本当にくだらないことで小競り合いになることはしょっちゅうです。
ーー杏さんはどんなふうに仲裁するんですか。
杏喧嘩の原因がくだらなさすぎて、仲裁に入ることもないです(苦笑)。ほっといています。とはいえ、その延長線で出かける支度が遅れるとか、やるべきことができないとか、困ることもあるので、そういうときは雷を落としますけど。
ただ、子どもたちも叱られて言い返したりとか、「私じゃない!」とかなんとか反抗したりする年齢になってきたので、頭ごなしに叱るのでは通用しない段階になってきたのかなというふうには感じています。
ーー子育てのフェーズが変わってきたんですね。
杏そうですね。もう少し先に思春期がやってくるのかな。
ーーこれからしてみたい旅は?
杏双子と年子で、全員「お母さんと2人きり」という体験はほとんどないんです。だからこれから挑戦したいのは、子ども一人ずつとの1泊旅行。やっぱり日中の短時間だけだと話せないこと、寝る直前のちょっとウトッとしたときにしか話せないこととか、あると思うんですよね。
ーーそれはお子さんたちにとっても、杏さんにとってもすごく特別な時間になりそうですね。
杏どこで何をするかというより「お母さんと2人でどこかに行く」ことが大事なので、行き先は遠すぎない場所。たとえば東京在住だとしたら横浜に一泊、みたいな、何かあったらすぐ戻れる距離感で考えています。日帰りで行ける距離でも、あえてそこに泊まってみるというのがいいですね。いま計画しているのはフランス国内ですが、日本でたとえるならば横浜に一泊、埼玉に一泊、千葉に一泊、っていうイメージで組んでいきたいなと。間髪を入れずに3連続で旅をしようと思うので、結構大変そうだなと思いつつ、近々第一弾をやるつもりです。
©Junko Tamaki(t.cube)
1986年4月生まれ、東京都出身。2001年デビューし、その後、雑誌、映画、ドラマなどで幅広く活躍。双子の女児と年子男児を育てる母でもある。
杏のとことこパリ子連れ旅
杏さんの新刊エッセイ本がためし読みを公開中!
●『とことこパリ子連れ旅』
https://www.webasta.jp/tokotoko_ty/
●『パリ細うで繁盛記』
https://www.shinchosha.co.jp/book/356771/preview/
(マイナビ子育て編集部)
その充実した旅日記をまとめた『杏のとことこパリ子連れ旅』がこのたびポプラ社より刊行されました。これを記念して、杏さんに子連れ旅の極意を聞きました。
『杏のとことこパリ子連れ旅』ポプラ社
■子連れ旅のポイント「キッチンで料理ができる環境はありがたかった」
ーー初めての子連れパリ旅では、お子さんたちがまだ3歳と1歳でした。食事は心配ではありませんでしたか?
杏さん(以下、杏)独身時代からパリにはよく行っていて、アジア系スーパーや和食屋さんもあることはわかっていたので、それほど心配はしていませんでした。子どもたちと一緒に友人の家に間借りさせてもらうスタイルの滞在で、あらかじめ日本からお米やお茶も持っていき、キッチンを借りて料理させてもらうことも多かったです。その選択ができる環境はありがたかったですね。
今は子どもたちもある程度大きくなったのですが、数年前までは、その選択をできるかどうかが旅の大きなポイントでもありました。
ーー旅先でのお子さんたちの健康維持や衛生面で気をつけていることは?
杏旅行の前にはいつもかかりつけの小児科で相談して、何かあったときのためのお薬をもらっておくことと、出発の数日前から家族全員で整腸剤を飲んで体調を整えておくことですね。旅先では、体調を崩さないように基本的なことを意識しています。
水分はこまめにとる、汗をかいたら脱がせて寒ければ着せる、部屋の湿度を保つため洗濯物を夜干して寝るとかですかね。洗濯は、バスタブがあればちょっとお湯を溜めて足で洗濯してみたり、揉み洗いができるウォッシュバッグを持参したりしています。
ーー旅先って、地味に「トイレ問題」も気になるのですが……。
杏パリをはじめ海外のトイレ事情も、特に子どもを連れていける範囲での清潔感は年々上がっている印象です。便座がないトイレに、直で座って……みたいなことは多いですけど、まあ汚れたら手をよく洗おうかな、ってぐらいでしたね。
■将来のためじゃなく「今そのときに刺激があること」を大事に
ーー子連れ旅の目的地選びで、杏さんが基準にしていることは?
杏そこに新しい経験や美味しいものがあるかという感じですね。パリに移住してからも、スペイン、インド、ベルギー、ベトナム、フィンランドなど、様々な場所に子どもたちと行きました。
ーーお子さんたちには旅を通じてどんなことを感じてほしいとか、大人になったときにどんな記憶として残っていてほしいとか、杏さんの考えを教えてください。
杏特に狙いはないんですけど、今そのときに刺激があるっていうことを大事にしています。何かに繋がらなくてもいいんです。今、この場この場で、興味のあることとか、行った場所の景色とか、知らなかったことを見るというだけで良い刺激になると思います。そのときどきを楽しみたい、という感じかな。
ーー特に印象に残っている土地はどこですか?
杏それでいうとインドですね。
やっぱりこれまで経験してきたのとは全然違う文化圏で、私自身もすごく刺激的だったし、子どもたちも「またインド行きたい」って言っています。インドってスパイシーな食べ物が多いイメージですよね?子どもたちの食事で、まず私が味見して「あ、これはちょっと子どもには辛いかな?」と思ったものでも、試してみると意外なほど美味しそうに食べてくれることが多かったのも、成長を感じましたね。
子ども用にできるだけ辛くなさそうな料理を探して注文したのですが、子どもたちは大人用に頼んだスパイス入りの方が旨味が強くて美味しかったみたいで。
ーーフィンランドには家族で3ヶ月の長期滞在をしたそうですね。
杏今まで経験したことのない「雪国での暮らし」がとても新鮮でした。子どもたちは何もなくても雪と氷さえあればずっと楽しそうで。3ヶ月間、日本からもフランスからもいろんな友人が訪ねてきてくれて、みんなで寝泊まりしてすごく楽しかった思い出です。
家族旅行の模様をYouTubeで紹介することも
■「子どもたちのくだらない小競り合いはしょっちゅうです(笑)」
ーー今はもうお子さんたちも小学生になられて、旅の相棒というか、頼もしさを感じる場面もあるのでは。
杏そうですね。たとえば1人1つのスーツケースを持ってくれるようになって、そういったところはすごく頼もしくなってきたなと思います。ーー双子と年子の3人きょうだいで、それぞれ自己主張があるかなと思うのですが、旅先できょうだい喧嘩が勃発……なんてこともありますか?
杏旅先に限らず、年が近いと毎日やっぱり何かありますね(笑)。この間はお互いを変なニックネームで呼び合って喧嘩になっていたんですけど、本当にくだらないことで小競り合いになることはしょっちゅうです。
ーー杏さんはどんなふうに仲裁するんですか。
杏喧嘩の原因がくだらなさすぎて、仲裁に入ることもないです(苦笑)。ほっといています。とはいえ、その延長線で出かける支度が遅れるとか、やるべきことができないとか、困ることもあるので、そういうときは雷を落としますけど。
ただ、子どもたちも叱られて言い返したりとか、「私じゃない!」とかなんとか反抗したりする年齢になってきたので、頭ごなしに叱るのでは通用しない段階になってきたのかなというふうには感じています。
ーー子育てのフェーズが変わってきたんですね。
杏そうですね。もう少し先に思春期がやってくるのかな。
■1対1の「デート旅行」をしてみたい
ーーこれからしてみたい旅は?
杏双子と年子で、全員「お母さんと2人きり」という体験はほとんどないんです。だからこれから挑戦したいのは、子ども一人ずつとの1泊旅行。やっぱり日中の短時間だけだと話せないこと、寝る直前のちょっとウトッとしたときにしか話せないこととか、あると思うんですよね。
ーーそれはお子さんたちにとっても、杏さんにとってもすごく特別な時間になりそうですね。
どこへ行きたいですか?
杏どこで何をするかというより「お母さんと2人でどこかに行く」ことが大事なので、行き先は遠すぎない場所。たとえば東京在住だとしたら横浜に一泊、みたいな、何かあったらすぐ戻れる距離感で考えています。日帰りで行ける距離でも、あえてそこに泊まってみるというのがいいですね。いま計画しているのはフランス国内ですが、日本でたとえるならば横浜に一泊、埼玉に一泊、千葉に一泊、っていうイメージで組んでいきたいなと。間髪を入れずに3連続で旅をしようと思うので、結構大変そうだなと思いつつ、近々第一弾をやるつもりです。
杏
©Junko Tamaki(t.cube)
1986年4月生まれ、東京都出身。2001年デビューし、その後、雑誌、映画、ドラマなどで幅広く活躍。双子の女児と年子男児を育てる母でもある。
現在は日仏を行き来する二拠点生活を送っている。4月5日放送・配信のWOWOW日本×フィンランド共同製作ドラマ「連続ドラマWBLOOD & SWEAT」にて主演を務める。
杏のとことこパリ子連れ旅
杏さんの新刊エッセイ本がためし読みを公開中!
●『とことこパリ子連れ旅』
https://www.webasta.jp/tokotoko_ty/
●『パリ細うで繁盛記』
https://www.shinchosha.co.jp/book/356771/preview/
(マイナビ子育て編集部)