『2024イタリア・ボローニャ国際絵本原画展』板橋区立美術館で 児童書のトレンドや今後の動向を展観
今年刊行されたばかりのアンティノーリの絵本『Solo una noche(ある夜に)』の原画の愛らしい魅力にふれられる貴重な機会となっている。
アンドレア・アンティノーリ「ある夜に」表紙(Andrea Antinori, Solo una noche, Ediciones SM, 2024)
今回はまた、ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェアがすでに出版された絵本を対象に授与している国際的な絵本賞「ボローニャ・ラガッツイ賞」の受賞作の特別展示もある。登場するのは、2024年の特別部門「海」でスペシャル・メンションを授与された、下田昌克の『死んだかいぞく』(ポプラ社刊)。「死」を見つめ、「生」を考える絵本として、音楽劇の上演も決まっている話題作だが、今回はその原画の一部が展示される。
下田昌克『しんだかいぞく』(ポプラ社、2020年)
印刷・製本産業が盛んで、区立図書館でも絵本の蔵書に力を入れている板橋区は、「絵本のまち板橋」として、様々な分野で絵本を活かした取り組みを進めているという。今回も展覧会と合わせ、講演会や連続講座、ワークショップ、区内や周辺の会場では、入選者たちの展覧会を開催する。