江戸絵画、主流の美しさを再認識! 『ふつうの系譜』展、府中市美術館で開催中
府中市美術館では、敦賀市立博物館所蔵の江戸絵画を紹介する『春の江戸絵画まつりふつうの系譜京の絵画と敦賀コレクション』が5月10日(日)まで開催されている。
府中市美術館で毎年恒例の「春の江戸絵画まつり」。今回は、江戸時代から近代にかけて300点を超える絵画コレクションを誇る敦賀市立博物館の協力を得て、選りすぐりの作品およそ100点が展示される。
近年は、伊藤若冲や曽我蕭白など「奇想の画家」が話題になることが多い江戸絵画だが、同展で焦点を当てるのは、メインストリームで「きれいなものづくり」に情熱を傾けた画家たち。
平安時代に生まれた「やまと絵」を受け継ぐ土佐派や住吉派、中国伝来の水墨画を展開させた狩野派、そして、西洋画の影響を受けた円山応挙をはじめとする円山四条派といった、江戸絵画を牽引した画家たちの仕事が紹介される。
奇想の作品のようにあっけにとられるような衝撃はないけれど、「ふつう」の作品からは、きらきらした美しさや穏やかな夢心地が味わえるはず。
日本絵画特有の絵の具の鮮やかさ、墨による表現の雄弁さ、豊かな表情を捉えた動物絵画など、江戸絵画が到達した「きれいなもの」を堪能してほしい。