植物分類学者・牧野富太郎の植物標本と植物図も公開『練馬区立美術館コレクション+ 植物と歩く』7月2日より開催
そのほか、コレクション外の人物や作家の作品も登場する。ひとつは、NHKの朝の連続テレビ小説「らんまん」の主人公のモデルである植物分類学者・牧野富太郎の植物標本と植物図。1926年に現在の練馬区に居を定めた牧野は地域ゆかりの人物であり、住居の跡地は練馬区立牧野記念庭園として公開されている。ふたりの現代作家の作品も印象深い。東日本大地震の津波浸水域に生えた植物を描いてきた倉科光子による、種と芽吹きの両方の時間を記録する絵画。また落ち葉などをミシンで縫い込み、つむぐ行為によって、人との対話やその時間を記憶に結びつける徳本萌子の作品である。
また、牧野富太郎の植物標本を題材に、須田悦弘が木彫で制作した新作にも注目したい。
1910年代から2020年代まで約100年にわたって、多様な表現によって生み出されてきた魅力あふれる植物とともに、展示室の散策を楽しみたい。
<開催情報>
『練馬区立美術館コレクション+植物と歩く』
会期:2023年7月2日(日)~8月25日(金)
会場:練馬区立美術館
休館日:月曜(7月17日は開館)、7月18日(火)
時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
料金:一般500円、大高・65~74歳300円
公式サイト:
https://www.neribun.or.jp/museum.html