湯山邦彦監督、3DCGで描いたポケモン。「新たな発見がたくさんあった」
と語ると「もともと3DCGで作品を作れないのかという案はずっとありました。技術的な部分を含めて体制が整ったのが“いま”だったというのが正直なところ」と説明する。
3DCGの題材として『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』をチョイスしたのは、プロデューサー側の意向だったというが、湯山監督は「シーンが多ければそれだけCGにするのは大変なわけで、シーンが絞られている『ミュウツーの逆襲』はある意味で必然だったと思います。3DCGの初作品が、シリーズの第一作目というのもいいのかなと……」と共通認識で臨めたという。
ポケモン初の3DCG――湯山監督と共に監督を務めたのが、『ルドルフとイッパイアッテナ』でもタッグを組んだ榊原幹典だ。「正直、榊原監督が受けてくれなければ作れないという話はしました」と湯山監督は笑うと、イメージ的には『美女と野獣』の実写版のようなものを作ろうと話し合ったという。その真意を問うと「『美女と野獣』の実写版は、アニメを見続けていた人が、違和感を持たずに入れたと思うんです。本作も、そういった部分にはかなり意識を強く持ちました」
そこで重要となってくるのが、人間のキャラクターだ。