2022年8月30日 12:00
「兄はずっと変わらず尊敬するダンサー」アクリ瑠嘉×アクリ士門、初の兄弟インタビュー
士門実は、2学年目の後半に足を故障してしまい、帰国してバレエを休んでいた時期があったんです。無事に最終学年に復帰できたものの、英国ロイヤル・バレエ団はじめヨーロッパのカンパニーのオーディションは実施の時期が早く、調整が間に合いませんでした。そのため、少し遅れて実施された米国のカンパニーのオーディションに挑戦し、縁あってタルサ・バレエ団に入団することに。もちろん、イギリスでプロになれたらという思いもなかったわけではないけれど、まずはプロになることが大事ですし、僕は地道に上を目指していくほうが合っていると考えていました。タルサ・バレエ団では一年目から良い役をたくさんもらっていましたが、大きなカンパニーではなかなかできないことです。
──2年前にはヒューストン・バレエに移籍されました。どのようなきっかけが?
士門もう少し規模の大きいカンパニーで踊ってみたいという気持ちがあり、一番近い場所にあるヒューストン・バレエのオーディションを受けたんです。新型コロナウイルスの感染が徐々に広がっていた頃で、タイミングとしてはぎりぎりでした。
入団直後に全空港がストップしたのです。運が良かった。これは運命だったんだなと思いました。