2021年10月25日 07:00
格差社会を描いた現代アメリカ演劇の傑作『グッドピープル』 東京本公演が今週開幕
アメリカの格差社会をテーマに描いたデヴィッド・リンゼイ=アベアー作の舞台『グッドピープル』が10月27日(水)より東京・博品館劇場にて開幕。本作は2011年にブロードウェイで初演され、主演のフランシス・マクドーマンがトニー賞主演女優賞を受賞し話題に。日本では2019年に鵜山仁演出、戸田恵子主演での上演が好評を博し、今回は2年ぶりの再演だ。
『グッドピープル』2019年公演より
物語の舞台は、マサチューセッツ州ボストンの郊外サウスボストン。シングルマザーのマーギーは、障害を持ち部屋に引きこもる30代の娘と暮らしていた。ある日マーギーは、遅刻の多さから勤務先の年下の社員スティーヴィーにクビを宣告されてしまう。収入が絶たれ途方にくれる彼女は、アパートの大家ドッティーと高校の同級生ジーンに相談を持ちかける。するとジーンは、マーギーの高校時代の恋人マイクが、医師としてこの町に帰ってきていることを漏らす。マーギーは仕事を紹介してもらおうとマイクに会いに行くが……。
高校時代に付き合っていた男女が、時を経て再会するも、お互いの生活には大きな格差が生じている。同じ時代、同じ場所で過ごしたふたりだが、一体何が隔たりを作ったのか?30年後には考えられない差になるという人生の分かれ道が、等身大の人間ドラマとして展開する。