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『映画 えんとつ町のプペル』最新作のデザイン&設定画が一挙公開 手描きとCGが融合した緻密な世界観

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『映画 えんとつ町のプペル』最新作のデザイン&設定画が一挙公開 手描きとCGが融合した緻密な世界観

(C)西野亮廣/「映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~」製作委員会



『映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~』のデザインと設定画が公開された。

2020年に196万人を動員した『映画 えんとつ町のプペル』の最新作として、3月27日に公開を迎えた本作。前作同様、原作・脚本・製作総指揮を西野亮廣、監督を廣田裕介、アニメーション制作をSTUDIO4℃がそれぞれ務めた。

この度公開されたのは、新たな舞台となる【千年砦】のデザインと設定画。まず、千年砦のシンボルとなる巨大な時計台のスケッチを見た廣田監督は、「感動しました。そこを始点として、本作のメインステージとなる千年砦という異世界がどんどん作られていきました」と明かし、西野も「後半の重要な舞台となる千年砦の森も、佐藤さんが描き起こした1枚の世界観からさらに発想が広がり、物語を再設計しました」と振り返った。

『映画 えんとつ町のプペル』最新作のデザイン&設定画が一挙公開 手描きとCGが融合した緻密な世界観

アートボード(時計台 全景)
「深い森」を平面的な“奥”ではなく、垂直方向の“縦”に深い構造として定義し、魅惑的なビジュアルを実現させたのは、美術監督の西田稔やキャラクターデザインの福島敦子といった前作からの続投スタッフによる連携の賜物。そこから派生して「市場」や「ホーラの館」「ヤドカリホテル」といった独創的なスポットが次々と生み出され、主人公・ルビッチと異世界ネコ・モフの大冒険をよりドラマティックで魅力あふれるものへと昇華させた。


『映画 えんとつ町のプペル』最新作のデザイン&設定画が一挙公開 手描きとCGが融合した緻密な世界観

アートボード(ホーラの館)
キャラクターデザインにおいては、廣田監督が「私たちスタッフも西野さんも福島さんもヘンテコな造形が大好きなので、千年砦は思い切りそちらに振り切って、人間はルビッチだけで、それ以外はすべてバケモノしかいない世界にすることになりました。とはいえ、ドラマの中心となるメインキャラクターは、しっかりと感情移入しやすいデザインであることも大事にしたいという非常に難しい注文をしたのですが、見事に素晴らしい魅力あふれるキャラクターを作り上げていただきました」とデザインチームの手腕を絶賛した。

『映画 えんとつ町のプペル』最新作のデザイン&設定画が一挙公開 手描きとCGが融合した緻密な世界観
キャラクター設定画(ルビッチ)
『映画 えんとつ町のプペル』最新作のデザイン&設定画が一挙公開 手描きとCGが融合した緻密な世界観

キャラクター設定画(プペル)
STUDIO4℃代表であり、本作でプロデューサーを務めた田中栄子も、「怖いけれどかわいい、変だけれどチャーミング、突飛だけれどコケティッシュという絶妙なバランスを追求しました」と制作過程を回顧した。それぞれのこだわりと深い作品愛が共鳴することで、ちょっぴり不気味でありながらどこか愛着を感じさせる、異世界・千年砦の住人たちが息づいている。

映像技術面においても、本作はSTUDIO4℃の真骨頂ともいえる挑戦に満ちている。3DCGの技術を活用しながら2Dのリミテッドアニメーションの質感を追求するというアプローチは前作でも注目を集めたが、最新作ではさらにその可能性が押し広げられた。廣田監督は「どのように前作を超えていくのか、ずっと考えていました。STUDIO4℃の3DCGは、作画のアニメーションとの親和性を得意としています。
それを前作よりもさらに推し進めて、アニメーションという表現がこんなにも楽しいということを追求すれば、作品の魅力も完成度も自ずと後からついてくるだろうと考えました」と制作の指針を明かした。

新規のキャラクターは100体を超えたため、CGモデルの骨格にあたる“リグ”と、それを動かす仕組みを大きく作り替えたという。新たなリグ開発の中心となったアニメーションディレクターの佐野雄太は、「動物のような顔や、軟体動物のような骨格のキャラクターを動かすのはとても大変で、これは前作よりも間違いなく難易度が高かったと言えます」とその過酷さを振り返った。

二足歩行と四足歩行を切り替えるという特殊な仕様が必要だったモフなど、より柔軟性の高いCGキャラクターを開発できたのは、『塔の上のラプンツェル』で主人公の髪の毛のリグ開発などを監修した四角英孝の全面的な協力によるものだ。こうした技術的革新により、現実にはできないデフォルメ表現の自由度がさらに広がると同時に、より柔軟で精細な芝居と表情を作ることに成功した。田中プロデューサーも「ほとんどのキャラクターを新たに開発する必要があったので、基本的には前作を踏襲しつつも、思い切って作り方を見直すという方針で臨みました」と制作姿勢を明かした。

背景美術においても、手描きとCGの効果的な組み合わせが本作の大きな特徴だ。千年砦のデザインの全体テーマについて、西田稔美術監督は「工業的なえんとつ町とは対照的に、自由で、曲線を多用したデザインにしていきたいと話しました。
曲線といっても柔らかい優しい線ではなく、カクっと折れ曲がったようなアウトラインを多用した複雑な線です。千年砦はルビッチにとって未知の世界なので、安心感のある温和な世界にならないように工夫をしています」と設計思想の裏側についてコメントしている。

有機的な世界観をイメージしていたため、手描きでの背景を基本とする方針がとられた一方、3Dアニメーションならではのダイナミックなカメラワークのあるシーンや高密度な空間描写が必要なシーンでは、3DCG監督初挑戦となった朴知恵を筆頭に3DCGで背景が作成された。結果的には、2Dと3Dのシーンがおよそ50:50の割合となり、手描きとCGの効果的な使い分けによって、千年砦の世界観がより深く立体感のある豊かなものへと仕上がった。

『映画 えんとつ町のプペル』最新作のデザイン&設定画が一挙公開 手描きとCGが融合した緻密な世界観

美術設定(時計台 全景)
『映画 えんとつ町のプペル』最新作のデザイン&設定画が一挙公開 手描きとCGが融合した緻密な世界観

美術設定(CW研究所 外観 裏側)
本作で特に注目すべきポイントとして、シーンごとの“色分け”が挙げられる。色彩設計の江上柚布子を中心に、ふたつの時間軸と空間ごとにテーマカラーを設定し、視覚的に分類した。千年砦における100年前のガスとナギの背景にはピンクとブルーがテーマカラーとして設定され、現在のルビッチとモフの時代はグリーンと赤がテーマカラーとなっている。

《えんとつ町》と《千年砦》では、その象徴となる「空」の表現も対照的。
煙のなくなった《えんとつ町》の空は、色彩も水彩画風に光の反射が強く描かれ、秋晴れの青空に雲が印象的に映る一方、《千年砦》の空には雲はなく、各テーマカラーに染まった質感のあるグラデーションが広がっている。この視覚的な設計によって、観客はセリフや説明がなくとも時間軸や空間の違いを直感的に把握できる仕組みとなっている。

<作品情報>
『映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~』

公開中

公式サイト:
https://poupelle.com/

(C)西野亮廣/「映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~」製作委員会

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