【ライブレポート】“やりたいことやろうぜ”ツアー・ファイナルで山中さわお(the pillows)が35年間、走り続ける理由がわかった
続いて木村は本編で明らかになった“ハードな話”に負けないクオリティで、20歳の頃、同窓会で会った友人と行ったPerfumeのコンサートで起きた恥ずかしい話を披露し、山中に「いいの持ってるね~」と言わしめた。楠部も20歳の頃のちょっと下ネタめいたエピソードで笑いを誘った。関根も高校生のときに電車に乗っていて起きた災難を教えてくれた。「恥ずかしいこといっぱいあるけど、恥ずかしいことだらけの人生でも明るく元気に生きてます」と山中がトークを締めた。
「今日は本当に楽しかったわ。最後にロックンロール、よろしくお願いします」と「Absurd Song」でダブルアンコール。さらに山中が独りで登場し「I just like you」をアルペジオのギターで切々と弾き語った。言葉のひとつひとつが染み入るのがわかった。
「サンキュ。今年はthe pillows 35周年だ。会いに来いよ」と言い置いてステージを去った。
35年という永きにわたって音楽を産みだし、それを必要とするファンに届け続ける山中さわお。でも長く続けることに理由などないのだろう。“やりたいから。やりたいことやろうぜ”。そんな彼の想いは、なによりも尊くて純粋で、だから僕たちの心にすっきりと入り込んで、なくてはならない存在になっていく。