恐竜よりもコワい“怪物”とは? 監督が語る『ジュラシック・ワールド/炎の王国』
Photo:Kazuhiko Okuno
映画『ジュラシック・ワールド/炎の王国』がいよいよ本日から日本でも公開になる。本作はシリーズで最も多くの種類の恐竜が登場する見せ場もアクションもテンコ盛りの一大エンターテインメント作品だが、監督を任されたJ・A・バヨナは、劇中に登場する人間ではなく、恐竜への共感を何よりも重視したという。その真意はどこにあるのだろうか?
本シリーズは、遺伝子操作によって恐竜が現代に甦った世界を舞台に、そこで起こるトラブルや未曾有の危機を描いてきた。スティーブン・スピルバーグ監督が手がけた伝説的な名作『ジュラシック・パーク』とその続編『ロスト・ワールド』、そして本作の脚本を手がけたコリン・トレボロウがメガホンをとった新シリーズの第1作『ジュラシック・ワールド』を愛するバヨナ監督は「過去作の設定やストーリーはもちろんですが、私は衝撃的なシーンの数々に影響を受けているんですよ」と笑顔を見せる。
「最初の『ジュラシック・パーク』でTレックスが登場した時の衝撃はいまも心に深く残っていますし、『ロスト・ワールド』で崖からバスが落ちそうになるシーンも大好きですね。今回の映画は、ストーリー的には『ロスト・ワールド』に似ている部分がありますが、物語の深い部分では、恐竜だけでなく、私たちをとりまく世界そのものが問題になっていますし、恐竜が最初から檻の中にいなくて制御不能になっている状況も新しい部分だと思っています」