恐竜よりもコワい“怪物”とは? 監督が語る『ジュラシック・ワールド/炎の王国』
「そうですね。『インポッシブル』でも『怪物はささやく』でも、危機や恐怖が人間に揺さぶりをかけることで、人間は自身の考えを再構築して、解決策を見つけていきました。そもそも、なぜ人間は恐竜のことを怖がるのでしょうか? 突き詰めて考えると、人間が恐竜のことを怖がるのは、自分たち自身のことが怖いからではないでしょうか? 私たちは恐竜に自分たちの姿を反映しているわけです。今回の映画ではすでにパークは崩壊していて、恐竜たちは経済的には無価値になってしまっています。それでも恐竜に価値はあるでしょうか? 恐竜の命が脅威に遭っている時に救うべきでしょうか? それとも見捨てるべきでしょうか?」
自分の意思とは関係なく人間によって現代に甦ら“された”恐竜たちに、人間はどんな内面を反映するのだろうか? 人間は自分たちの手で復活させた恐竜と、どう向き合うのか? 『炎の王国』はアドベンチャーやアクションをスケールアップさせながら、ついに本シリーズが内包していた問題と対峙する。「このシリーズで、なぜ人は恐竜を怖がるのか? それは、自分たちの手で現代に生み出したものだからです。生み出すべきではない、作るべきではないタイミングで、このような生物を生み出してしまった恐怖なんだと思います」