初共演で意気投合! 正門良規&川島如恵留の“アナログ”な素顔と「自己肯定感」の育て方
(撮影/米玉利朋子)
STARTO ENTERTAINMENTが届けるスペシャルな縦型ショートドラマ・エスドラ第四弾作品『Chat Boy』が現在好評配信中。主演の正門良規がAIに意見を求めて肯定されることで自分を保つ漫画編集者の内海、川島如恵留が内海の高校時代の同級生・藤野にそっくりなヒト型AIを演じている。今作で初共演と思えないほど、意気投合した正門と川島。AIに頼らない性格や人にお悩み相談することもないという点など、共通点が多いことが判明。そんなふたりの自己肯定感の高め方とは――?
「舞台班」のふたりが挑む縦型ドラマのシビアな撮影背景と、初読の衝撃
――本作はAI依存とその代償を描く新感覚のヒューマンサスペンスです。まずは脚本を読んだ時のご感想を教えて下さい。
正門良規(以下、正門)台本を読んだ時、いい意味で後味の悪さがあるところが「世にも奇妙な物語」を観た時の感覚になりましたね。台本を深く読み込むと、物語の美しさとか機微を感じましたし、癖になるようなすごく罪深い本やなって。
川島如恵留(以下、川島)うわー、いい表現! 僕は、最初に台本読んだ時は、心の弱さを持つ主人公の内海は、どこにでもいてもおかしくない人間だと思いました。だんだん不安や疑念みたいなものに苛まれていく姿が、痛々しく感じて。そんな内海に寄り添う藤野が人型 AIっていうことがすごく面白いです。
――エスドラと称する縦型ドラマの第一弾は堂本光一さんが主演でしたが、今回は第四弾です。
正門ラインナップ見た時、衝撃を受けましたよ。 光一くんから始まっているっていう。僕らが第4弾として続けるのは光栄なことだなと思うので、盛り上げたいです。面白いコンテンツなので、今後もエスドラが続いて欲しいです。
川島面白いですよね。堂本光一くん、佐藤勝利くん、橋本良亮くんと続いて、まっさんということでお芝居組じゃないですか。
正門舞台班ですよね。
川島そうだよね。本当にお芝居を生でする方たちが、映像で本気出したらどうなるのか見せつける枠だなと思って。お話をいただいて、出演したいと思ったんですが、面白い挑戦になりました。第四弾以降も続いていって、例えばAぇ! groupだったり、Travis Japan からまた新たなメンバーがドラマに携われたらいいなと思います。
――お二人ともテレビドラマの撮り方に慣れていると思いますが、今回縦型ドラマだから意識したことはありますか。
正門縦の世界を知らなかったので、現場に行ってから、てんやわんやでしたね。今回ご一緒にしたチームも普段は映画を撮ってる人たちで。縦でやっている人は、スマホで撮ったりするらしいんですけど、普通に映画の機材をそのまま縦にして使って撮影したので、チーム全員、手探りでやりつつ、楽しんでました。
川島僕は、連ドラに1回しか出演したことがなくて。だから映像作品にちゃんと出るのが 2回目って言っていいぐらい。いつも通りがないからこそ、自由にできました。
正門立ち位置、面白かったですよね。本当に横並びの近い距離で。
川島ちょっと動くと、「あ、ちょっとすいません」って撮り直しだったもんね。
正門ちょっとした揺れもね。めちゃくちゃシビアでした。
――縦型だからこその難しさもありそうですね。
川島ドアップが多いんですよ。
正門引きでもアップ。それは苦労しましたね。アップに耐えられるお肌を作るという意味では、メイクチームは震えたんじゃない? 「そんな寄るんだ」みたいな。
眼球アップとかあったし。
川島確かに。アップは我々、本職がアイドルの人間がするのにピッタリ(笑)。
初共演で一気に深まった距離感と、“鬼アナログ”な共通の美学
――それぞれご自身が演じた役どころをどんな人物と捉えましたか。
正門内海は令和時代の主人公やなと思いました。スターでキラキラ主人公みたいなやつが主人公じゃないというか。主人公に共感を求められている時代ですよね。内海くらいの年齢だとこういうキャリアで、こういう人間いそうという親近感が魅力じゃないですか。
川島藤野はロウソクみたいな人だなと思っていて。明るく見える人なんだけど、少し風が吹いた時に消えちゃうぐらいの儚さを持ってる人。藤野と同じ選択を自分がするかどうかは分からないですけど、置かれていた境遇やモノの考え方は自分に近いです。正門僕は正直、内海と自分は遠いですね。台本を読んだり、監督さんと話しをしたりする中で、内海みたいな時期はあったなと思って。僕は高校半ばぐらいに仕事がない時期があって、その時は、将来のことで揺れ動いていたんですよね。大学へ行くこともそうですし、自分だけで決められないみたいな。葛藤を抱える気持ちは、懐かしいなと感じました。
あと、内海と藤野が 2人で誕生日パーティーするシーンは、うちの親が誕生日をちゃんと大事にやってくれてたなと思い出して。そのありがたみを噛みしめながら、芝居にも反映させました。自分と重ねることで、内海のグラデーションが広がる、新しい感覚になりました。
川島人型 AI の藤野もストーリーが進んでいくにつれ、隠し持っていた秘密やもっと知りたくなる面白い部分がどんどん出てくるのでハラハラできますよね。
――正門さんと川島さんは初共演ですよね。
正門そう、初めましての先輩だったんで、ちょっと緊張してたんですけど。本当にお話ししやすくて、一緒にいて居心地がいいです。今回同級生役ですが、すごくリラックスして、すぐに親友の距離感になれたので、助かりました!
川島ずっと共演したかった後輩だったんですよ。関西で正門くんが関西ジュニアを引っ張っていくような時期あったじゃない?
正門ありましたね!
川島関西ジュニアがいっぱいいる中、松竹座でソロライブをしていましたから。もう“西の正門”だった時代を知ってるので、お会いするまでは、「西のドン」って思ってました(笑)。
正門いやいや、やめて下さいよ!
――今回共演して、共通項はありましたか。
正門お金の使い方すごくキチンとされてますよね?
川島してるかも。でも、まっさんもそうでしょ。お金は、切り詰めるところでは切り詰め、使うところにドンって使うってタイプなのもすごく一緒。
正門携帯電話の話とかビックリしました。格安のやつ使ってるみたいな。
川島そうなのよ。
正門「月々これだけ携帯に払っていて、知らないと要らないものに払うから無駄」って教えてくれましたよね。AI もね、もうちょっと安くなってから使おうとされていて。その辺が関西人に近い(笑)。
川島毎月払っている携帯代も余計なオプションは払わず、なるべく安い金額で支払いたくて。そしたら、1年で何万も違ったりするから。正門デカいですよ。
川島堅実的ではあるのかも。でも、まっさんの生活の質の上げ方、めちゃくちゃ参考になっている。家具をちょっとこだわってみたり。自分がかけたいと思ってるものに投資してるっていうのを聞いて。
正門手間にお金かけます。
川島そうよね。そう思うと、鬼アナログ人間じゃん。そこがかっこいいよね。男として。
正門でも、多分、蛇口から水はチョロチョロ出っぱなしですよ。1年ごとにメンテナンスとかがありますから(笑)。
川島えー、僕は蛇口から水が出ていたら、絶対に蛇口を締める。でも、季節のお花を毎月家に取り入れているという話を聞いていいなと。クイズ番組に出る人間として、旬のお花を知っておきたいから。でも、お花は猫に食べられそうなので、ちょっと怖くて。観葉植物は全部フェイクツリーとかフェイクグリーンにしています。
――ちなみにお二人で話し合って演じたシーンはあったのでしょうか。
川島いや、あんまり作ってしていることはないです。
正門そう。打ち合わせするのが苦手で。「ああしようね、こうしようね」ってやるのは、ちょっと恥ずかしくて。如恵留くんが何してくるんだろうみたいなのを楽しみながら、お芝居を受けとっていました。
川島すごく自然なお芝居をされますよね。 人型AI役なのに思わず人間味を引っ張り出されそうでしたもん(笑)。
正門嬉しい!ありがとうございます。
川島僕の場合は演出家の方や監督さんがOKと言えば、それが正解だと思っているので。監督さんが言ってくださったことを、その場で受けてどんどんアジャストしていく形で演じていました。
――撮影中の思い出エピソードといえば?
川島一緒にご飯を食べるシーンで、普通に正門くんが食べるんですよ。撮影中なんだけど、リアルに一緒に夕ご飯食べてます、みたいなシーンとかになって。すごく自然に撮れたので、楽しかったです。
正門いや、ご飯が美味しかったんですよ。 フーディーさんはさすがと思ってたら、全部コンビニのやつやと知って。今のコンビニって、すごいですね!
「悩みは人に相談しない」——壁にぶつかった時こそ燃える、似た者同士の思考回路
――主人公が AI依存の青年ということで、今の時代にピッタリな話ですが、お二人はAI に依存している人をどう思うかとか、 AI をどのように活用しているか知りたいです。川島僕らAIを活用してないんだよね。アナログ人間!
正門そう、AI に抗ってる(笑)。如恵留くんは、使いこなしてそうだと思ってました。
川島でしょ? 全然使えないです。
正門その理由が面白かった!
川島簡単に言うと、お金を払いたくないってだけ。もっと普及したら、多分もっと価格競争が起きて、安いお値段で使えるんじゃないか、もっと精度が上がるんじゃないかと思うから、もう少し待とうっていう(笑)。待ってるだけ。
――AIに分からないことを聞いたりしないんですね。
正門そうですね。検索結果に AI が反映して、 AI はこう言ってますよ、みたいなのが一番上に出てくるじゃないですか。使いたくなくても、知らず知らずのうちに表示されてはいますけど。
川島最近は、SNSでも勝手に AI が返信してくれる機能がついてますよね。撮影が1月撮影だったんですけど、その時よりこの半年で今の方が、AIが加速しているのは感じます。僕の友達も課金して、自分のAIに育てたりしてますからね。AIを使用している人は、より一層この作品がグサッと刺さる人が増えていると思います。
―― AI に相談をしないお二人ですが、もしお互いにお悩み相談をするなら?
川島まっさん、そもそも悩み相談あんま人にしないでしょう?
正門そうなんですよ。全くしない。
川島タイプ似てるからさ、分かるんだよね。相談しないんだろうなって。
正門相談して解決したことがあまりなくて。逆に相談しなくても、話をする中でぽろって言われた言葉が胸に刺さって、なるほどって思うことはありますけど。そもそも悩みがない。悩みをネガティブなものだと捉えてないです。
川島はい、はい、はい!
正門考えるのは好きやし。逆に何かと向き合っていく上で、例えばギターだとしたら、上達できない悩みをどうするかのヒントを求めることはあるけど、「お悩みを解決してください」って人に相談するスタンスが俺にはないかな。頑張ればいいだけ(笑)。
――モヤモヤを吐き出したい気持ちもないんですか?
正門ないですね!
川島ホントそうだよね。絶対、 MBTI めっちゃ近いと思う。現代風に言うと。相談って人にしたところで、って思っちゃう。人に相談できるぐらいの明確な問題点があるのなら、それに対して改善しようと自分で取り組めるんですよ。頑張ることが楽しいみたいな。壁に当たった方が燃えるんで。
自信のなさを乗り越えた独自の境地と、迷い成長する「人間らしさ」の大切さ
――自己肯定感が低い内海に藤野が自信つけようとする場面もありましたけど、お二人は何か自己肯定感を高めるためにやっていることはありますか。
川島昔は自信ない時期ってあったんですよ。
正門ありました!
川島それを乗り越えたから「今は大丈夫」ってなってるだけ。当時は、ひたすら目の前のことと向き合うのに必死でしたね。
正門僕の場合は 逃げつつ、自己肯定感を上げられるところで上げていましたね。ダンス嫌いだから、ギター頑張ったみたいな人間なので。できることを伸ばそうみたいな。五角形のレーダーチャートを綺麗に五角形にしようと思って生きてないから。
川島そうなんですよ(笑)。
正門この凹んでるところに向き合わないといけない時間ってすごいしんどい。ただやっぱ趣味でそれを消化するのか、何と向き合うかと違ってくるというか。自信ない時期はギターを頑張ってましたね。
川島僕はものを数値化することがすごくいいなと思っていて。それこそ人に認めてもらうことってすごい人任せというか。なかなか難しいけど、人に認めてもらうと人間めちゃくちゃ自信持てるじゃないですか。「あなたのこれいいよ、かっこいいよ」とか、「そんなことできるんですか? すごいですね」って言われたら嬉しいし、自己肯定感が上がるから。それを能動的に作り出すためには、数値化してそれをクリアすればいいってことで、いろんな資格を取得しました。資格を取得するのは、自分が取り組んだことをそのまま数値化する行動だから、僕はそれでかなり自己肯定感上がりましたね。
――取得された資格の数すごいですもんね。では、もし人型 AI を持つとしたら、理想の人型AIは?
正門まぁ、水回りの掃除はお願いしたい。苦手なんですよね。無理して頑張ってやってるんですけど。水回りの掃除で業者を呼ばずとも、AIロボットに頑張ってもらいます!
川島僕はもう部屋でゴロゴロしている人になって欲しいですね。こっちがお世話してあげたくなっちゃうような人型 AI なのかペットなのか分かんない、そういう存在がいてくれたらいいなと思います。めっちゃゴロゴロしてて、「ほら~、行くよ」って外へ連れ出したりとかするくらいの方がいいなと僕的には思いますけど。
――恋人みたいですね(笑)。AIが発展する中で、人間にしかできないことって何だと思いますか?
川島迷うことじゃないですか。やっぱり人間は自分が発言した後に「やっぱりこういえば良かったかな?」って思うわけで。それを繰り返すことで、この選択で良かったっていう結論に至れる。そのプロセスは、人間の良さかなと思いますね。
正門なるほど。AIが嘘つきだしたら、ヤバいですよね。コミュニティをかき乱されそうじゃないですか。「Chat Boy2」が出来てしまう。あと、AIが自主的に何かやりだしたら怖いですね。先回りして「やっといたよ」みたいな。ゾッとするかも(笑)。
川島怖いかも。
正門やばい!
川島「あなたこれ、欲しかったでしょ?」「こう言って欲しいでしょ?」ってね。それこそ劇中「内海は何て言ってほしい?」っていうセリフがあるんですよ。内海の思考プロセス全てが AI に完全依存したら、内海が内海である理由がなくなっていっちゃう。そこまでいくと、人間と AI の本当に境目がなくなっちゃう。
正門どこか都市伝説みたいな話ですよね(笑)。
『Chat Boy』
好評配信中
https://www.youtube.com/@esu_dora
脚本:筧 昌也、枝 優花
監督:枝 優花
出演:正門良規(Aぇ! group) 落合モトキ 若林時英
片桐 仁 川島如恵留 ほか
製作:STARTO ENTERTAINMENT
【ストーリー】主人公・内海(演:正門良規さん)は、仕事ができると評判の漫画編集者。ただ、実際は“Chat AI”に意見を求め、肯定されることによって自分を保っている、自分に自信が持てない青年だった。
ある日、政府から“AI禁止令”が出たことにより、“Chat AI”が使用できず途方に暮れる内海。そんな時“人型AI”を扱う<レンタルシンユウ>という会社からDMが届く。半信半疑で訪れた内海が管理人・零谷(演:片桐仁さん)から見せられたのは、ずらっと並んだ人型AIたちだった。その中で内海は、高校時代の同級生・藤野(演:川島如恵留さん)にそっくりなヒト型AIを見つける。撮影/米玉利朋子、取材・文/福田恵子
ヘアメイク/(正門)髙徳洋史、(川島)ちょうりな(JOUER)
衣装協力/
(正門)
(パールネックレス/¥4,620-/LHME/
ネックレス/¥3,300-/LION△HEART/
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