俳優たちの生々しさが迫る！ 戦争を背景に青春の日々を浮かび上がらせた『ビロクシー・ブルース』

博学だが虚弱体質で、軍曹からもみんなからも標的にされやすいエプスタインを演じているのは宮崎秋人。痩身を終始丸めていて、厳しい訓練に耐えられないのではと最初から痛々しく映る。それでも反骨心を見せて果敢に軍曹に迫るシーンもあり、囲み取材では「自分のためなのか、みんなのためなのか、観る方にはどう見えるのか」と思いながら演じていると語っていた宮崎。ぜひそれぞれで捉えてみてほしいところだ。



寝言でも歌うほど歌好きだが下手なのが、松田凌演じるカーニー。当サイトの インタビュー取材（https://lp.p.pia.jp/article/news/293088/index.html） でも松田は歌が課題だと語っていたが、熱唱するも周囲は微妙な表情……というコミカルな場面を見事に成立させていた。囲みで、「カーニーは優柔不断で、食べるものひとつに悩み、恋に悩み、将来に悩み、でも、この時代の男の子としてビビッドに生きている。その男の子が仲間たちとの出会いによって成長して何か決断できているんじゃないかと思っています」と語ったように、その変化も丁寧に見せた。



囲み取材で「この年代にふさわしい、クラスにひとりいればいいなと思うような、素直なアホの子です（笑）」