世界的チェリスト、マリオ・ブルネロによる弾き振り。人肌の温もりを持った音楽
マリオ・ブルネロの奏でるチェロは当たりが柔らかく、音色には艶消ししたような深みがある。
メロディーはよくしなりながら歌い、人肌のぬくもりを帯びている。一方、ブルネロは指揮者としての活動歴も長く、オーケストラをモティヴェートしていくリードはベテランというにふさわしい。6月21日(土)の東京交響楽団への客演ではその両面を生かした弾き振りが実現する。
ユニークなプログラミングにも注目だ。ユダヤ系でソ連時代に辛酸をなめたヴァインベルクはブルネロがシンパシーを寄せている作曲家で、重苦しさの中に諧謔・皮肉が漂う作風は同時代を生きたショスタコーヴィチと通じるものがある。その創作からより抜かれたのは、弦楽合奏曲「シンフォニエッタ第2番」と「チェロと弦楽のためのコンチェルティーノ」(弾き振り)の2曲。
ハイドンの交響曲第100番「軍隊」ではシンフォニーの古典をどんな棒さばきで料理してくれるかが楽しみだ。
プログラムの最後を飾るのはシューマン「チェロ協奏曲」のショスタコーヴィチ編曲版(弾き振り)。オリジナル版に対しモダンなオーケストレーションに特徴があるが、ヴァインベルクと共鳴させる意図もあるか。
ブルネロは昨年、水戸室内管で弾き振りを披露したが、音楽がよく弾み活力にあふれ、奏者たちが伸びやかに演奏していたのが印象的だった。今度は透明感のある東響サウンドを、どんな色に染めるのだろうか。
文:江藤光紀(音楽評論)
東京交響楽団
東京オペラシティシリーズ第145回
■チケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2559656(https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2559656&afid=P66)
6月21日(土) 14:00
東京オペラシティコンサートホール
指揮&チェロ:マリオ・ブルネロ
ヴァインベルク:シンフォニエッタ 第2番
ハイドン:交響曲 第100番「軍隊」
ヴァインベルク:チェロと弦楽のためのコンチェルティーノ
シューマン(ショスタコーヴィチ編):チェロ協奏曲 イ短調
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