『機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム』監督インタビュー 「“戦争の恐怖”を描く作品にしたかった」
オーストラリアの俳優シリア・マッシンガムが主人公イリヤ・ソラリのモーションキャプチャーモデルと声を演じている。
まず、ブロスダウ監督は「この作品は“戦争の恐怖”を描く作品にしたかった」と語る。
「プロジェクトが始まった段階から、私は本作では戦争のリアリティと、戦争の恐怖を描く作品にしたいと考えていました。もちろん、本作はエンターテイメントですから、過剰に暴力的な描写を描くのではなく、リアリティのある表現とガンダムの世界を良いバランスで描きたいとも思っていました。
演出をする上で守りたかったのは、カメラを常に“ジオンの側”に置くことでした。この物語はジオン視点の物語ですから、モビルスーツに乗っているパイロットであれ、地上でいる兵士であれ、描く際にはジオンの側にカメラを置いています。というのも、一瞬でもジオン側と対角線にカメラを置いたり、カメラに向かってジオンの兵士が歩いてくるカットを入れてしまうと、観客が疎外感を感じたり、“この戦いは自分とは関係のないものなんだ”と思ってしまうからです。目指したのは、観客もジオンの兵士と一緒に戦場にいるような気持ちになってもらうことでした」
「“スケール感”を出すことが出発点でした」