現・帝国劇場最終公演が開幕 CONCERT『THE BEST New HISTORY COMING』華やかに上演中
もうこれだけで高揚感はMaxだ!

冒頭、舞台上に再現された帝劇の楽屋口に登場した井上芳雄
演出を手掛けるのは山田和也(オープニング曲の歌詞原案も)。山田は20代の頃に舞台監督や演出助手を務め、2000年頃から帝劇作品で演出を始めた、いわば帝劇を知り尽くした男。本作でもセリや盆などの機構、間口の広い舞台が存分に使われ、上演されたミュージカル53作品のナンバー全てを網羅。最後に余すところなくお見せしようという心意気が伝わってきた。キャストが随所でそれぞれの自己紹介と共に、帝劇の思い出と歴史を語るのも良い趣向だ。

佐藤隆紀(LE VELVETS)。楽曲披露の間には出演者それぞれが帝劇との思い出を披露

帝劇との思い出を語る平野綾
『天使にラブソングを〜シスター・アクト〜』『1789 -バスティーユの恋人たち-』『ムーラン・ルージュ! ザ・ミュージカル』ではダンスも含め、華やかにショーアップ。『天使~』は森公美子+女性キャスト全員で、森が帝劇で初主演を務めたデロリスから始まることに感無量。このシスターのパートはこの人が!という意外性も楽しめる。

森公美子は帝劇で初主演を務めた『天使にラブソングを〜シスター・アクト〜』のナンバーを披露

2年連続で出演した『ムーラン・ルージュ! ザ・ミュージカル』のナンバーを披露する甲斐翔真
そう、『THE BEST』の魅力のひとつは、本役の俳優による練り込まれた歌唱と、その作品には出演していない俳優がこの曲を歌う!?という驚き、その両方が入り混じるところ。