くらし情報『男たちの旅を読み解く“カギ”とは? 監督が語るオスカー受賞作『グリーンブック』』

男たちの旅を読み解く“カギ”とは? 監督が語るオスカー受賞作『グリーンブック』

撮影中のピーター・ファレリー監督(写真右) (C)2018 UNIVERSAL STUDIOS AND STORYTELLER DISTRIBUTION CO., LLC. All Rights Reserved.

(C)2018 UNIVERSAL STUDIOS AND STORYTELLER DISTRIBUTION CO., LLC. All Rights Reserved.



第91回アカデミー賞で作品賞、脚本賞、助演男優賞に輝いた映画『グリーンブック』が公開されている。監督と脚本を務めたピーター・ファレリーは、弟のボビーと『ジム・キャリーはMr.ダマー』や『メリーに首ったけ』など数々の強烈なコメディ映画を手がけてきたが、彼らが過去の作品に込めたメッセージや誠実さ、そして照れ屋な部分は本作にもしっかりと引き継がれている。本作は人種差別の問題を描く感動作なのか? 確かに。でもこの映画は“それだけ”ではない。本作の奥底にあるメッセージについてファレリー監督に話を聞いた。
本作は、『ゴッドファーザー』や『レイジング・ブル』でも顔を見せている俳優トニー・“リップ”・バレロンガの実話を基にした作品だ。1960年代、ナイトクラブの用心棒をしていたトニーは店が改装のために閉店し、金に困って黒人ピアニストのドクター・ドナルド・シャーリーの演奏旅行の運転手をすることに。しかし、当時の南部は黒人差別が色濃い地域で、ガサツなトニーと物静かなドクターは正反対の性格だった。

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