2022年3月16日 18:00
ようこそ『京都市京セラ美術館開館1周年記念展 森村泰昌:ワタシの迷宮劇場』へ! 内覧会レポート
再び、あの迷いそうな「M式 写真回廊」を歩くとあった。ここだ。別のセクション「衣装の隠れ家」は、この隙間に顔を入れて、見ることができる。
展示風景より「衣装の隠れ家」
衣装に使われている布地の触感、その色の鮮やかさなどで、視覚以外の感覚がぞわぞわする。衣装を見ながら、「あの女性の服はどこかの女王かしら?」といった妄想するのも楽しい。
そういえば、入口(鏡影門)で予約した「声の劇場」の時間になった。行ってみよう。
展示風景より「声の劇場」《影の顔の声》撮影:三吉史高
「声の劇場」は、中心に四畳半の畳が舞台のように据えられ、それを取り囲むように鑑賞者は座る。約26分のサウンドインスタレーション《影の顔の声》は、立ち込めるお香のにおいや光とともに、森村が1994年に書いた「顔」という小説を改編したミステリー仕立ての物語が、点在するスピーカーや古いラジカセから聞こえてくる。
実はこの「顔」の制作と連動して生まれた写真も、「M式 写真回廊」には置かれている。探してみるのも面白いだろう。
展示風景より「M式 写真回廊」《ワタシの迷宮劇場》
春になって、久しぶりに美術館へ行ってみようか、京都に行ってみようか、という人も多いだろう。