巨匠リドリー・スコット監督のパワフルな演出に注目『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』
イラストレーション:高松啓二
映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。
【水先案内人 高松啓二のおススメ】
2000年公開『グラディエーター』の続編。前作のマキシマス(ラッセル・クロウ)の息子ルシアス(ポール・メスカル)が剣闘士となってローマ帝国と戦う。
オープニングからローマ軍による海からの要塞化した島の攻略スペクタクルシーンが圧巻!ルネッサンスの絵画のような荘厳な歴史絵巻が繰り広げられる。ラッセル・クロウに比べるとポール・メスカルは存在感が薄いが、名もなき戦士がのし上がっていくにはちょうどいい案配か。黒幕的な奴隷商人マクリヌス役のデンゼル・ワシントンが、物語をひっぱる。
コロセウムのシーンなどは名作『ベン・ハー』や『スパルタカス』を思わせるが、観ているうちにSF的気分にもなる。史劇の世界観が『スター・ウォーズ』などに通じるからである。
特にサイに乗った戦士は、SFっぽい。それでも本作の最大の魅力は、巨匠リドリー・スコット監督のパワフルな演出力だ。彼こそ映画グラディエーターだね!
<作品情報>
『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』
2024年11月15日(金)